秋といえばやっぱり食欲の秋!

それは人間も動物も変わらず皮下脂肪を蓄えて、寒い冬に備えるわけで。

9月の中旬から狩猟シーズンが解禁になります。

平原なので、野うさぎ、雉、鴨、鳩などが主だった獲物。もちろん誰でも狩れる訳ではなく、猟銃免許が必要で、むやみやたらには狩はできず、銃を発砲して良い範囲を知る必要があります。

ある11月の霧のかかった早朝、子供達を学校の送った後、帰宅すると、うちの私道を鉄砲を担いで牧草地に入っていく猟師2人。このところ池の所でウロウロするヌートリアを発見したので、撃ってもらおうと声をかけました。

ヌートリアは、川や、池、用水路の土手に穴を開けて堤防を決壊させるなどの被害が報告されています。

地元のメディアもヌートリアの被害を掲載していました。

しかも、出産は年に2回、一回に産まれる子供の数が511頭!と多産多子。ヌートリアは南アメリカ原産イタリアでも外来生物で、天敵を調べたら「ワニ」と。もちろんそんなものはおりませんので、増殖し放題。エミリアロマーニャ州も害獣駆除指定生物になっており、見かけたら市に連絡をし、市経由で近隣の猟師に駆除が要請されますが、猟師に直接頼んだ方が早いので、お願いしようと、追いかけていくとズドン!

まさに仕留めた野うさぎの周りを猟犬がワンワン言いながら走っているという、狩りの真っ只中。土地の持ち主だと知ると、今撃ったばかりの野うさぎを持ち上げて、

「いりますか?」と

皮を剥ぐのはできなくはないけれど、専用の場所はないし、時間がかかるので、丁重にお断りをして、ヌートリアの事をお願いし、いつもは養蜂の師匠で、猟師のマウリツイオが来てくれている旨を告げ別れました。

午後遅く、マウリツイオから電話が。

「お宅で撃ったうさぎ気に入らないって、仲間が言うからさ、今から持ってくよ。ジビエは好き?料理できる?じゃあ入れ物用意して待ってて」

と。皮を剥ぐ作業場を共同で所有しており、複数の獲物が採れたためお裾分けを持ってきてくれました。

重なる時は重なるもので、お隣さんに葡萄畑で育った鶏も同じ日に頂いてしまいました。

狩猟シーズン解禁してしばらく経っているから、保管している冷凍庫はいっぱいで、もうどこの奥さんも辟易中。時間も手間もかかる上、味にクセがあるので、誰にでも喜んでもらえるものではないため、貰ってくれるならこれからも持ってくるよ。と

こちらは、皮が剥いで有ればいつでもなんでももらいますよ!

走り回っていた野うさぎは、3Kgほど。ぶつ切りにした後3日間ワインとワインビネガー香草類に漬け込み、丸一日骨から身が外れるくらい煮込んでポレンタと一緒に。翌日は自家製トマトソースを加えてパスタソースにパッパルデッレを打ってお腹いっぱい頂きました。

巨大なネズミのヌートリアはお断りと念を押したし、さあ次に来るのは雉かな?山にも行くって言ってたから猪か鹿かな?とまだ貰わぬビジエ皮算用。

食欲の秋は猟師の友達を持つにかぎりますね。

“友達に持つなら猟師と食欲の秋!” への1件のコメント

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