すっかりブログ記事が出せてませんでしたが、あっという間に5月。

何をしていたのかというと、2月中旬から葡萄畑の作業に奔走しておりました。
今年、バルサミコ酢の未来を見据えて、
葡萄栽培に新たな挑戦をスタートいたしました。
もっと自然に、もっと深く
これまで以上に自然と調和した栽培方法を目指し、
剪定方法の見直しと、人と自然にやさしい完全有機栽培に踏み切ることにしました。
冬の剪定では、単に枝を整理するのではなく、
樹の力を見極め、来季に向けた生命の流れを整えることを重視。
大掛かりな剪定に踏み切りました。もしかしたら数年は収穫量が減るかもしれませんが、我が家の葡萄畑は23年ほど経っており、10年20年後を考えると葡萄樹勢を上げる必要を感じたのです。この作業時間も労力も通常の剪定の10倍かかるため、やってくれる人がおらず、全て夫と2人、1か月以上かけてバルサミコ酢用のトレッビアーノの葡萄を300本。将来メインの枝になる枝を選んで幹をこんなに短くして大丈夫なのか?というほどチェーンソーでカット。

切り口にはプロポリスを刷毛でぬり、切り口からばい菌が入るのを予防。
あまりに手と腕を使いすぎて、握力が戻るまで1か月以上かかりましたが、
新芽が出てくるのは感動。

それだけでは終わりません。芽が出れば、近年イタリアで猛威を振るっている、ベト病をはじめとするカビ由来の病気や、害虫の心配をしなければなりません。今年の4月は雨が多かったので、昨日あった新芽が小さな小さなカタツムリに食べられてしまったり。イラクサの発酵液を作って散布したり。イラクサの発酵液には窒素、鉄、マグネシウム、ケイ素、カルシウム、葉酸、蟻酸が含まれており、植物の光合成を助け、肥料にもなり、カビや虫が嫌う成分が入っているというのを見つけ、イラクサの発酵液を大量生産。
こんなにも万能薬なら人間にもきっとよさそうと思ったらできた液体はまあ臭いのなんの。これに、プロポリスや、パルミジャーノレッジャーノのチーズ工場からもらってきた乳清、無機銅剤(こちらは有機農法で使用が許可されています)をブレンドし、強力な農薬とは違い、雨が降れば塗布しなければなりません。

もちろん土づくりも大事。葡萄が健康で力強く育つためには、
見えない土の中の世界を豊かに保つことが欠かせません。
手間暇はかかりますが、葡萄の品質こそが、
長い年月をかけて醸されるバルサミコ酢に、
深みと奥行きを与えてくれるのです。

新たな一歩は、未来への贈り物
挑戦は始まったばかり、
一朝一夕に結果が出るものではありません。
まだまだ手探りですが、自然と向き合いながら一歩ずつ歩むことで、
数年後、そして数十年後のバルサミコ酢に、
新しい豊かさが宿ると信じています。
小さな畑から、大きな未来へ。
新たな挑戦を、どうか見守ってください。
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