摘みたての葡萄がトラクターに乗せられてやってくると,すぐに絞る作業に入る。
モスト(葡萄の果汁)の品質を保つためには、時間との勝負。手で摘んだ葡萄が入った容器は一つ30kgの重さがあり、毎回22〜24個(総量660〜720kg)が運び込まれる。
トラクターの荷台から滑らせるように、除梗機に入れる。除梗機は葡萄から枝の部分実の部分を分けて、実を半潰しにしてくれる機械。葡萄の実は半分潰れていないと、圧搾機で絞れない。

ワイン醸造なら、半潰しにした葡萄をタンクに入れて発酵させ、発酵したものを圧搾器で絞るのだけれど、バルサミコ酢造りはモスト(葡萄の果汁)を煮込む作業があるので、生のまま絞る。搾りたての白葡萄は綺麗な緑色。
葡萄生絞りジュース。飲み放題良いわね〜と言われる事もあるけれど、葡萄の収穫時の確認で散々葡萄の実を味わっている上、収穫や絞る作業でなんだか全身ベタベタで、甘い香りが立ち上っているから、葡萄ジュースでマリネされてしまった気分で、ごくごく飲みたい気分は失せてしまっている。はっきり言って早くお風呂に入りたい。

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あんなにあった葡萄を絞ると、大体460L強の液体で、500Lの大釜にぴったり入る量だ。

油圧式の圧搾器で、少しずつ圧をかけて絞るけれど、バルサミコ酢造りに使う葡萄の汁は苦味や雑味が出ないよう、圧搾器で絞り過ぎないモストフィオーレ日本語で言えば一番搾りの状態のものを使うから、搾りかすには種や皮意外にもまだ大量に水分が残っていて重いの何の。
これを圧搾機から取り出して、次の日に備えるのは毎回大仕事。この絞りカスはどうされるのですか?とよく聞かれるのですが、畑に戻して肥料になります。まさに無駄なし!


今回は私と身長がほぼ同じになった13歳の娘、細いけどカンフーや空手で身体を鍛えるものすごい力持ちずいぶん手伝ってもらって大助かりでした。
まだまだ葡萄作業続きます。