あっという間に10月。葡萄作業もあったのだけれど、何よりもばたついていた原因は、9月から16歳の娘がベネチアにある全寮制のフランチェスコ モロジーニ海軍士官高等学校に入学することになったこと。軍隊?自衛隊みたいなもの?と思われるかもしれないが、イタリア国防省の試験公募のモットーは軍隊教練をベースに若者に勉学スポーツを学ばせ、国際人として国際交流の場を広く設ける事だそうで、高校3年生からの3年間陸、海、航空軍の士官高等学校がその門を開いており、毎年合計245人が入学することができる。そのうち海軍士官高等学校に入学できるのは65名。理系が42名、文系が23名の内訳。

先月の末、アメリゴベスプッチというイタリアの世界一美しい帆船アメリゴベスプッチが初めて日本に寄港し、日伊交流イベントを行い船の美しさだけでなく、士官候補生のかっこいい制服姿をニュースを覚えていらっしゃる方も多いのではないだろうか?

在日イタリア大使館ホームページより

あの船に乗船していたのはリボルノのアカデミア海軍大学(18歳からの5年間9の一年目の士官候補生たち(卒業後軍に勤務する義務がある)だったそうでだけれど、娘が入学したのは16歳が入学できる3年間の海軍高等学校。場所は水の都ベネチア。

何処を写しても素敵なベネチアサンマルコ広場を船から

将来の士官候補生を養成する目的はあるけれど、その後の軍に勤務する義務はなく、イタリアの将来を担う若者を育成する目的の全寮制、エリート校と言ったところ。応募資格はイタリア国籍を有する、文系もしくは理系の高校の現役高校2年生であること。合格すれば、国が殆ど全て賄ってくれる、返済は一切不要の給付奨学金をもらえると思ったら良い。

2024年は北から南全イタリアから2500名を超す若者がこの試験に挑んだ。

イタリアの義務教育期間は小学校が5年、中学校が3年、

そして5年生の高校の2年生までの10年間。高校の制度は少し日本と違い、文系、理系高校、高専の様な職業訓練がある学校があり、全て共学である。

一年ほど前から16歳になる娘が海軍の士官学校を受験したいと言い始めた。軍人になるつもりはないけれど、勉学でもイタリアトップクラスの高等教育、国際交流や、スポーツをやってみたいというので、昨年末からいろいろ情報を集めていた。

2024年4月はじめ公募開始。期間は4月一杯。公開されたの募集要項は65ページにも渡り、まるで法律用語のような専門用語が並ぶ、おそらく日本語で読んだとしても、頭に入ってこない記述のイタリア語。我が家において、こういう必要書類を揃えるのは、イタリア人の夫ではなく、私の仕事で、辞書と首っ引きで、読み直すこと優に10回以上、夫に質問しながらしらみ潰しに読み砕くこと1週間。

なんとか、願書ををオンラインで提出した。

締め切り日の1週間後、5月7日に第一次試験が陸、海、空軍選抜センターで一斉に理論試験100問が75分間行われた。海軍士官高校希望の娘はアンコーナの海軍選抜センターへ。前日アンコーナに行き、もちろん私が車で引率。

アンコーナはアドリア海の港の街

日本人は何だかんだ、模試や、高校入試や大学入試など試験慣れしていると思うけど、大部分のイタリア人は親を含め慣れていない感じで右往左往。試験場へはもちろん入れる訳がないのに、付き添いの親が(特に男の子)、入口の看守に下がってと怒られている場面も。人間観察が好きな私は道の反対車線からその様子をニヤニヤ観察。その様子を見た娘もニタっと笑って試験会場へ入って行った。

看守に怒られてやっと離れる親たちの様子

数日後結果がメールで届き89%の正解率で娘は一次試験通過。全体の合格者は約半分以下の1250人になった。

続きます

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