さくらんぼがたわわに実る6月。
お腹いっぱいになるまでさくらんぼが食べられるなんて夢のよう。が、結構加工には時間がかかり、目下その処理に追われています。
そんな昨日の昼頃、「配送会社のトラックが家の前にいるから出てきて支払いが必要らしいよ」と外で作業していた夫。まさかあの幻の荷物か?!と財布を引っ掴んで外に出て行きました。
時は遡り、8ヶ月前去年の9月。
クリスマスのプレゼントリクエストある?と両親から連絡がありました。
ありがたいことに毎年、家族勢員分10月に船便でクリスマスプレゼントを送ってくれているのです。毎年家族全員大変楽しみにしているこのクリスマス配送。船便は2〜3ヶ月もあれば到着するのが常。
ここ8ヶ月ほど日本の郵便局では個人発送の航空便を受け付けてくれないらしいのですが船便は大丈夫とのこと。。が、が、待てど暮らせどこない。
アリタリアの経営破綻を受けてコロナに戦争、原油価格の高騰などなどまあ理由は思い当たりますが、ちなみに発送日はアリタリアが経営破綻する直前…。
「2022年のクリスマスに到着すればいいんじゃないの?知ってる第二次世界大戦中に出した手紙が数年前に届いてニュースになった事もあるくらいだから」
と心配する両親に言っていたくらい。
日本で少々の遅れにイライラしてらっしゃるあなた、届く事が確約されている日本は普通ではないのです。日本に帰国すると、宅配便の律儀さに、
「届けていただいて本当にありがとうございますうう〜」と満面の笑みで過剰にお礼を言うだけでは飽き足らず、配達員さんにコーヒーかお茶でもいかがですか?と言いたくなってしまうほど。
とはいえ、年がすっかり明け、あんまりにも届かないので、痺れを切らした母が試しにもう一個送ってみる。と言い出し、1月末に船便を出すと、それまでの最短?!と思われる2ヶ月以内に到着。
それまでの個人発送の荷物はインボイス書類を明示しなくてもよかったのですが、詳細まで記載しなくてはならない方法に切り替わり、かなり大変な思いをして記載(イタリア語と日本語)したと思わしき用紙が入っており、孫が大受けしておりました。「ふりかけ」なんてどうやって訳せばいいのか、ねえ
あわよくば、2個一緒に届くなんて事があったりしてーと期待したのですが、それもハズレ。一体全体10月に出した荷物はどこに行ってしまったのでしょう???


が、今日2022年6月7日、8ヶ月越しで、届いたんですよ!受け取りの際関税で申請されたのは22ユーロ。
家族全員大喜びで受け取って、開封するところをビデオコールでライブ中継。
これだけ遅れると、不思議なもので、誰1人怒る人もなし。
「お正月に食べてね。」

と送ってくれた真空パックの餅(賞味期限2023年6月)が、揚げ餅にすぐ加工できそうなほど乾燥しているところを見ると、かなり高温の乾燥した地域に保管されていたと推測されるのです。と言うことはコンテナごと中東やアフリカどこかの港に留め置かれていたのでしょうか?全て賞味期限が切れていたお煎餅もパリパリ。ちなみに我が家は賞味期限なんて小さなことにこだわるやつは誰もおりません。

一番紛失しては困るプレゼントが私のリクエストの杉板の麹蓋!これはもし盗まれても、本来の目的で使える人いないし、よくてお盆、悪くて薪として燃やされちゃいそうだから内心一番心配していた代物。あーこれで楽しく麹が起こせます。
荷物の無事を日伊で異常な盛り上がりで祝った後、イタリア人の夫が締めに一言。
「ね〜イタリアっていい国でしょ?遅れるだけ遅れて荷物が届けば、みんながこんなにハッピーになれるんだから」
これがイタリアに暮らすメンタル。
そんな事を知らなくても良い日本の両親よ、本当に心配をかけました。ありがとう。
「心配しすぎず、諦めずに気長に待つ。」
これがイタリアで日本から荷物を受け取る時の心得以外のなんであろう。
イタリア在住の日本人の皆様、日本からのお待ちの荷物があったら、多分届きます。遅れて受け取る時の嬉しさは通常で届く荷物の100倍。
皆さんにご多幸あれ。
“イタリアで荷物を待つ心得” への1件のコメント
矢張り世界は広い気の持ち方度量は並大抵でわ無い⁉️