イタリア モデナの地でバルサミコ酢造りに携わって13年が経とうとしています。伝統的製法で造るバルサミコ酢は毎年の葡萄の収穫、モストコット作りはもちろん、熟成期間が大変長く、最低でも12年の熟成期間を必要とします。時間だけが作り出すといっても過言でない本物のバルサミコ酢。バルサミコ酢という名が付いて市場に流れる製品の0、001%しかないという非常に希少なお酢です。そのため実際口にしたことがない方が大半と思ってほぼ間違いないと思います。

市場に流れているバルサミコ酢と伝統的なバルサミコ酢の違いはこちらから

イタリアのお酢といえばバルサミコ酢。イタリア料理店でも多く見かけるのではないでしょうか?

どうやって作るかご存知ですか?知名度はあれど、その作り方を知る人は稀です。ここ15年ほどで、日本でもバルサミコ酢と名のつくお酢がたくさんで回るようになりました。しかし、私たちが作っているような伝統的製法のバルサミコ酢はバルサミコ酢と書いてあるお酢の中の総生産量の0、001%しかなく、その本物製法はなかなか知られていません。なぜ量産できないのか、材料に違いはあるのか?熟成期間が最低でも12年?そんな醸造過程を日本人唯一のバルサミコ酢A級鑑定士であり、バルサミコ酢の醸造家がモデナから伝統的なバルサミコ酢の作り方をご紹介します。

実際醸造するにあたり

伝統的なバルサミコ酢の醸造を知ってもらいたい

実際醸造するにあたり、伝統的な製法はもちろん、科学的な視点、歴史、風土、伝統など多岐にわたる知識の必要性を感じました。さまざまな文献を読むことはもちろん、講習会への参加や様々な醸造室を訪問したり。それと並行して11年越しで日本人初のバルサミコ酢のA級鑑定士の資格を取ることができました。それは一重に伝統的製法のバルサミコ酢の奥深さに魅せられたからというしかないでしょう。

その間海外はもちろん、イタリア国内においてもモデナ以外の地域で伝統的な製法のバルサミコ酢について認知度がゼロに等しいということを知り、愕然としたのでした。そんな勿体無い事があるだろうか!伝統的製法のバルサミコ酢について、少しでも知って頂きたい、自分に出来ることは何んだろう?と考えたときに母国日本に向けて情報を発信することだったのです。

実際バルサミコ酢を紹介すること

いかんせん12年以上の熟成期間を経なければ、正式に製品として販売することはできない。そうだとすれば、その長い醸造過程を実際に紹介したり、醸造室へ来ていただこうとソーシャルネットワークに記事を書いたりするうちに、見学に行ってもいいですか?というお問い合わせや、記事を書くお仕事をいただいたり、我が家にを取材したいというお話や、雑誌のコーディネートといった事が少しづつ広がり、日本でも講習会をしてほしいというようなお話をいただくようになりました。

女子栄養大学での講習会の様子

コロナがあるからできることを

今年2020年に入ってすぐ、今までにない沢山の見学の予約や、講習会のお話を頂いておりました。しかし、コロナウイルスで世界は思っても見ない方向へ。2月末からロンバルディア州を皮切りにあっという間にイタリア全土がロックダウン。もうどうしていいかわからない、でも何かしなくてはとYouTobeを使って動画を3月11日から週一回バルサミコ酢の話、モデナの食生活など、イタリアに実際来ていただく事ができなければ、動画で見ていただこうと言う気持ちが伝わったのか、ありがたいことに日本から沢山の励ましのメッセージを頂きました。現在また感染が拡大していますが、コロナがあるから出来ることを探す。という二歩目が自身でのサイト開設です。動けないからできることを少しづつそんな気持ちで色々ご紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

YouTobe 動画はこちらから

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