一回に収穫するのは、鍋に入る量つまり650kg−700kg。ワイナリーの収穫量に比べれば、大したことはないと言えども、通常4人で2時間半ほど。摘み取りだけでなく、何しろ大きくて重いかごを葡萄をトラクターの台車に乗せるのが、なかなか大変な作業。

月曜朝一番、トラクターに葡萄を入れるカゴを積んで、葡萄畑へ

朝日が当たる葡萄畑は少し朝靄が立って、とっても幻想的で、朝日が反射する葡萄はうっとりするような美しさ。

こうして収穫の日を無事、迎えられるのは本当に嬉しい事です。

今年は本当に春から片手に収まるくらいの回数しか雨が降らず、極度の水不足で、7月の初めイタリアで一番大きいポー川の海水の逆流のニュースがトップに取り上げられ、イタリア各地で散水禁止令が出て、うちの葡萄畑も例外ではなかったのです。

本当に雨が降らなかった6、7、8月

やっと雨と思えば、洪水が起こるような集中豪雨や、酷い風で草木が倒れたり、酷い雹に見舞われた地域もあったので、もう収穫できるというのは当然のことではなく、奇跡なんじゃないか?!と思うこともあるくらい。

今年は見たことがないくらい糖度が高かった。雨不足で、例年よりは小ぶりの葡萄だったけれど、その分は質でカバー。

全体量としては、平均の3割減。それは想定内というところでしょうか。今年はトレッビアーノの他に10%ほどランブルスコを使いました。

最終日10%ほどランブルスコを摘みました。

今年は天候に恵まれて、連日の晴れ。煮込む作業を併せて、4日続けて一気に作業を終えました。

8時半から11時過ぎまで摘み取り、

1時間も続けてやっていると、だんだん握力がなくなってきます。

それをすぐに搾り

これの移動がおもい!

大釜に入れて次の日に煮詰める準備ができたら、葡萄の圧搾機から搾りかすを取り出して、トラクターに乗せる。

葡萄カスはこの後畑に戻します。

使った機器類を洗浄して次の日に備える。2日目からは朝5時前に点火、7時〜8時に灰汁取り、

どんどんアクが浮いてくるので、しっかりとります。

葡萄畑に行って摘み取りー搾りと並行して作業をしていきます。

12時間以上経過した、夕方18時になれば、程よく煮込まれた

熱々のモストコットをアルコール発酵用のタンクに入れて、からになった大釜に絞ったばかりのモスト(葡萄の汁)入れて、準備をして、その前には搾りかすの除去に、機器の洗浄と続きます。

重い、大きい、きつい、の三重苦。夕方遅くは疲労のピーク。

なによりも重い!力持ちの娘大活躍

ですが、お腹はいつもよりずっと減るから、この葡萄収穫時期前には色んなものを作り置き。

家族総出の怒涛の4日間が終わり、

圧搾機の原理を覚えた長男もしっかりお手伝い

少し気温が下がってきた3週間後には程よくアルコール発酵が始まり、秋が深まっていくのでした。

毎年のこの作業がバルサミコ酢、唯一の原料となり、この積み重ねがバルサミコ酢の美味しさを作り出していくのです。

バルサミコ酢の醸造室の見学バルサミコ酢の醸造室の見学は随時受け付けております。

見学ご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい

“葡萄作業 その3 モストコットようやく終焉” への1件のコメント

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。