14年熟成のバルサミコ酢日本へ向けて出発

22日雲一つない快晴の朝、我が家から日本へ向けてバルサミコ酢出発しました。

梱包には抜かりがないのはもちろんなのですが、正直イタリアの国内運送会社に少しも信用がない私。

去年も国際貨物を引き受けてくれるフォワーダー担当者にも

「こちらでの扱いは万全を配しておりますが、イタリア国内便で破損というケースがありまして。。。」と言う恐ろしい助言をいただき、案の定運送各社に問い合わせしたら、液体は扱ってない、上下の確約はできない。割れ物?保証できませんね。と

因みに、日本から母が去年の10月の下旬にクリスマスプレゼントを送ってくれたらしいのですが、4ヶ月近く経った今まだついておりません。今年のクリスマスには着くのだろうか?

そんなわけで、一番信用できるのは自分しかいないため自ら納品してきました。

今回のフォワダーの倉庫はトスカーナ州プラート。CO2排出量少ない方がいい。そんな訳で、電気自動車で届けてまいりました。ちなみに我が家の電気自動車の充電は100%太陽パネルからクリーンエネルギーです。霧の合間をぬって出てくる太陽で充電する植物並みの我が家のメイン動力車。

後は自転車と徒歩と、ローラースケートとどこまでもエコを追求中。

厳冬の最中も自転車。子供が小さな時は湯たんぽぬいぐるみを持たせてぐるぐる巻きで保育園まで。その甲斐あってか?小学生になってからは、いつでも半袖で暮らすようになってしまいました。

イタリアの電気自動車事情についてはまた今度。

結構重量あるけど、大丈夫?と夫に心配されましたが、実際女性1人で行った方がだいたい高待遇のイタリアですから、心配は全くせず出発!

モデナ南から高速道路(A1)でローマ、フィレンツェ方面へアッペンニン山脈を超えていく高速はかなりのトラックが走ってます。まあこれも通常通り。

Urbanpost の写真をお借りしました。ちょっとカーブの少なめの右の道を選択

トンネルとカーブの続く山道を降れば、パッとフィレンツェの街が見えて来た辺りを右折して海側に向かって行けばプラートに到着。工業地帯の一角に巨大な集配倉庫がありました。トラックの通用門が指定された番地。当たり前ですが、トレーラーや、巨大なトラックしかいない。

倉庫の作業員がさっと出てきてくれましたが、乗用車自体、相当場違いな上、ここプラートは中華系の巨大コミュニティーがある事で、有名な地区。東洋人が何をしにきたか?と言わんばかりにジロジロ。日本への荷物で、担当者の名前と、書類を見せると

「あーはいはい、荷物下ろしてあげるからここに駐車して」と手際よく他の作業員に指示してトランスパレットにパパパと乗っけてくれました。

もちろん私は「上下があるのと、液体で割れ物だから扱いに気をつけて!」と横で大騒ぎ。

こうるさいおばさんと思われても、破損が起きても代替え商品を一切出せないバルサミコ酢ですからなりふりなど構ってはいられないのです。なんなら飛行機に搭乗するところまで監視員として、ついていきたい。

9個のダンボール箱ですが、日本への出荷にはストレッチフィルム(ラップのお化けみたいに大きなもの)で梱包してもらって、トランスパレット一つとしてもらう必要があるので、しつこく念を押して、車のナンバーと運転手名の記入をさせられ、納品書にサインをしてミッション完了。ここからマルペンサに運ばれて、飛行機で日本へ飛び立ちます。後は事故、破損などがないように、無事を祈りながら帰途に着きました。走行距離270km途中で充電せずに帰ってきて太陽光で充電。

荷物を送るだけでも発送劇?!になるイタリアから、鳴り物なしで「普通に着くはず。」ですので、皆様今しばらくお待ちくださいませ。

去年同様da Romaから販売をしていただきます。伊勢丹 新宿店地下一階のこちら。

遠方の方はオンラインショップでの扱いもございますので、よろしくお願いいたします。

2022年14年熟成バルサミコ酢瓶詰め終了!

今年もおかげさまで、14年目熟成させたバルサミコ酢をボトリングすることができました!

去年お買い上げくださった方から、まだですか?とお問い合わせを頂いたり大変感謝をしております。

 比較的暖かかった年末から一転。年始の数日後から大寒気がイタリアへ一気に気温が下がるのを待って、10日間。115日バルサミコ酢を抽出しました。冬の寒さの中では、樽の中の酢酸菌は活動できず、休眠した状態。バルサミコ酢の中のオリが樽の底に沈み、透明感が一番増す時期で、製品として液体を抽出するのに最適な時期です。

 

2021年の夏は、大変な暑さに加え、本当に雨が少なく、乾燥が激しかったのが特徴でした。例年と比較し、葡萄の収穫量も20%くらい低かったと言うのがモデナ全体統計が出ていました。

そんな乾燥した夏を越したバルサミコ酢の液体蒸発量は通常の年より心持ち多かったため、2022年は少な目に24Lほど取り出しました。我が家の樽のセットは33セット。最終製品を取り出せる一番小さい樽(15L)33個ありますが、そこから700ml程しか取り出していないのです。が、このバルサミコ酢、中には15年間で収穫した14回分の収穫の葡萄が入っている計算。注:去年の分はアルコール発酵中。

ここ3年ほどずいぶん香りが変わったきた!とはっとするような香りがしていますが、今年はまたさらに良くなってきています。大瓶に樽から移し替えたバルサミコ酢の光沢と赤みがかった褐色は光を通してみるとそれはそれは綺麗です。

一本づつ瓶詰め。

シールキャップをヒートガンで密着させる。輸送時に絶対に液漏れをさせるわけにはいかないためこれは必須。

一本一本の表面をアルコールを染み込ませた布で拭き、

14年熟成のシールを貼る。

今回このシールは去年のPVCをやめて、紙製。環境に優しいものを使用したいと言う事から選びました。

去年ハプニング末出来上がらなかった紙筒去年ハプニング末出来上がらなかった紙筒今年は間に合いました!木目のついた黒い外装はバルサミコ酢の樽をイメージして、文字印刷は一旦やり直しがあったものの、綺麗に印刷されて、三つの星と真ん中の菱形のフォルニ家の家紋を入れています。デザイン、色味全て自分たちで決められるのは面白いし、何より愛着が湧きます。

しっかり瓶を固定できるように中に仕込んだのは紙製の円盤。キャップとそこの部分のクッションに包材業者からは、ポリスチロール製を勧められたのですが、出来るだけプラスティック製品を減らしたいため、紙製にこだわりました。

 

こちらも一個づつ中に仕込んでこちらは家族総出。

本数が少ないのでロット数も手書きにこだわって、やっと梱包作業に入りました。

来週日本行きの運送会社の倉庫へ納品して、日本へ飛び立つ予定です。

皆さん今しばらくお待ちくださいね。

発送作業の裏側 後半

バルサミコ酢を入れる箱を作るパッケージング会社には、こちらの納入期限を確認して、確認のメールも出し、年明けまた電話とメールを入れて念を押して、全てが順調に思えた115日金曜日、納品は来週頭かと待っていると、一通のメール。

「商品の納品は3週間後になります」

はっ?一瞬頭が真っ白に。

担当者に電話をしても繋がらない、メールを出しても、なしの礫。パッケージング会社に電話すること10回。やっと繋がり、問いただすとどうやら私たちの箱を作る下請け工場が経営不振で無くなったらしい。こういう筒型の箱を受けてくれるところはなかなかなくて、これからまたサンプルを作り、どう考えても3週間かかるという。

うちみたいな小さいところが一度信用を失ったら、もう一生注文されなくなってしまう。このコロナの不景気で、中小企業はそれが命取りになると分かっていてやっているのか?うちの他にもそういった小さいところにはそのような対応をしているのか?無くした信用はもう戻りませんがどうされるつもりです?連絡が遅すぎる。あれだけ期限の念を押したのは見ていなかったのですか?釈明は結構、在庫のある資材を使って、箱の形を変えてでも、納期に間に合う今できる手段をすぐに提示してください。とまくし立てる。

もう怒りで持っている携帯を持つ手が震えるほど。イタリアは伝えてなんぼというお国柄、そして土壇場でどうにかなることも多いため最短で納品できる期日をなんとか引き出して、土日は含まず15日という。どうやらこんなギリギリに連絡の連絡になった根底には何万個と注文する大手と比較して甘く見られたようだった。

だいたいこういう、トラブルはなぜか金曜に起こると決まってる。土日は休み、返事が月曜日では日本との時差もあるし、日にちがどんどん過ぎる。日本への納品の期日も決まっている。

パッケージング会社との電話の後、間髪おかずに、日本の山田さんに連絡をする。もし1日でも箱の納品が遅れればどうしようも無い。これはどうも危ない。日本で作った方が安全だから、日本で作りましょう。と言ってくださって、でも日本でもゼロから作るには、期日が迫っているから、瓶の現物と。箱の展開図とデザインをすぐ送ってください。それをもとに週末デザインを起こして、月曜日に箱屋さんに持っていきますと。

日本の夜中なのに電話をわざわざかけてくれました。

その日のうちに瓶を日本で最短で届きそうな運送会社から送り、パッケージング会社に展開図を今すぐに渡して欲しいと交渉し、またここでも全く電話が繋がらず電話をかけること数回。

やっと出た担当者にあなたとの電話の後に、申し訳なくて涙が出ましたと言われて、私が欲しいのはあなたの涙ではなく、箱。いや現段階では注文していた展開図を送ってもらうことです。という言葉が喉まででかかりましたが、飲み込んで、展開図のお願いを。

速球にデザインの担当者と話します。と言われて、流石にすぐ送ってくれるのでは?と淡い期待をしましたが、結局送られてきたのは週明けの水曜日。私が欲しかったのは今すぐ!

これでは全く意味がない

展開図がなくてもやることは沢山。主人と私とで、箱の文字のデザインやどんな材質の何gの紙を用いるつもりだったか、文字はどんなふうに載せるつもりだったか?など写真を含め自分の持っているデータを出来るだけわかりやすく日本に送ること。

もちろん日本の対応は早くて、どんどん進み、多数にわたる、メール電話のやりとり。木曜日には箱のデザインから展開図、箱の素材から外装まで決まり、円柱形では難しいとのことで、四角柱いわゆる箱型に決まりました。外装、文字の型押しの色などは、全てイタリアで考えていたものに出来るだけ沿うように打ち合わせてくださいました。

忙しい中すぐに対応してくださった、山田さん感謝です!

日本限定のお箱に入れて、バルサミコ酢を販売する山田さんのEeT da Romaのサイトはこちらから

箱には原材料や賞味期限、内容量の記載があったわけですから、どこまで必要なのか、税関や検疫で引っかかっては元も子もないため、運送会社経由で、イタリアと日本の双方に確認をしてもらい、製造工程表、原材料表など元はイタリア語を英文、日本語に直し、確認のため運送会社の担当者に見てもらい確認に確認を重ねました。その都度日本に確認をとってくださる、日本人の担当者がイタリアにいるという心強い!

日本の運送会社の担当者から箱がなくなったのを大変心配しているので、梱包の指示が細かく出て、一本づつ緩衝材に包み、瓶は縦置きで、絶対に動かないこと。また、箱が変形して角が出るような梱包はそこに圧力がかかると破損する恐れがあるので、そういう梱包にならないように気をつけること。もし万が一瓶が割れても液体が他の荷物を汚染しないこと。もし万が一割れが生じて他の荷物を汚染するようなことになったら大変なので、商品を大きなビニール袋に入れて下さい。こちらでは、ビニールでぐるぐる巻きの梱包をしますのでとのこと

やりましたよ全て、

緩衝材(プチプチ)で一本づつ包んで、箱に入れ、内側の箱は大きなビニール袋に入れて、箱は二重、天地無用のラベルを4方全てに貼り、われもの取扱注意を貼り。

最後の難関はミラノまでこの荷物をどうやって送るか?宅配便をしている5社に連絡を取ると、各社液体、瓶は保証できない。専用業社をあたってください。うちでは荷物の上下も保証できるかわからないなどなど

皆さんどうやって送っているのでしょう

日本に生息しているような、大変有能な黒い猫、飛脚や、カンガルーなどはイタリアにはいない

そういえば、ミラノの運送会社がイタリア国内の荷物の移動を異常に心配していたのはこれだったのか!残念ながら、コロナウイルスで荷物のピックアップサービスは中止しているとのこと。自分で持っていっても良いでしょうか?と思い余って担当者に聞くと、大丈夫です。という。行動制限が出ているイタリアですから、州をまたぐ移動許可を保健所に問い合わせ、必要書類を調べ、自己申請書を作成して2種免許を持っている主人の従兄弟に車を出してもらい25日月曜日届けてきました!

フライトは29日金曜日。貨物運用専用機ではなくなんとアリタリア航空の旅客機に乗っけられるとのこと。アリタリア航空、乗車率が少なくなったのを受け、現在座席を外して旅客機部分で荷物を運ぶようになったのだそう。ともかく日本まで無事届きますように!Buon viaggio!

商品を海外から送るというのは、本当に人の手と労力がかかっているのだとしみじみ感じた、初めての発送作業でした。

送ったバルサミコ酢の味を紹介する動画はこちらから

発送作業の裏側 前半

やっと日本に送るバルサミコ酢の発送が終了しました!

1月25日月曜日、やっとミラノのリナーテ空港横にある運送会社に日本に発送するバルサミコ酢を届けてきました。久しぶりの晴天。雪を頂いたアッペンニン山脈まで綺麗に見えます。

後はEeT da Romaの山田さんに無事届くのを祈るのみ。

山田さんはご自身が直接生産者を訪ねて感動した商品だけを扱う、超こだわりのイタリア食材の会社EeT da Romaの経営者。2016年会社を立ち上げる直前に希少な食材を見て回るツアーの前に我が家にお寄り頂いて、うちの主人共々すっかり意気投合したのがきっかけで、バルサミコ酢をお願いするご縁となりました。

厳選されたイタリア食材が並ぶda Romaの店内

バルサミコ酢ができたら是非連絡くださいね!と言われて早5年。毎年、できました?と連絡をくださるのだけれど、いや、もう少し後もう少しと引き伸ばしたにもかかわらず待っていてくださって、正式にバルサミコ酢の販売のお願いをお受けしたのが2020年の9月中旬。

初めて商品として出すため、エティケッタ、瓶、蓋、箱、梱包、何もないところから色々決める事が案外たくさんあるもの。10月から色々探し始めました。

まず決めなくてはいけないのは瓶。ありきたりのものではなく、バルサミコ酢の色が見えて、使い終わった後も使えるような、ちょっと珍しいものは…と決めたのがこのVenere 金星という名前の瓶。イタリア製で一輪挿しとしても使えそう。

蓋も液漏れや、一気に液体が出ないような構造のものを探して、蓋が二重になっている物を探しました。それをキャップシールで固定。運搬中のトラックや飛行機の中でも絶対に液漏れがしないように万全の体制を取らなくてはなりません。

これに合う箱とエチケッタ。が、この瓶首の部分以外全てカーブ、どんな形のシールも綺麗に貼れない。とすれば、最小限首の部分に貼るしかない。

と選んだのが円型のこちら。熟成年がわかるように13の文字を入れました。バルサミコ酢の色に映えるクリーム色。

12月の初めに私の住んでいる街の印刷会社にお願いをしました。来週すぐにできますよ。と言われていたのに、なんと12月6日アッペン人山脈に降った大雨で、それまで降った雪が大量に溶け、堤防が切れ、私の住む街の1/3が床上浸水。幸い我が家に被害はなかったのですが、お願いしていた印刷会社は30cmの水が上がったそうで、全ての印刷機器は汚泥に浸かり、復旧まで1ヶ月はかかるというのです。

普段は畑が広がる用水路の向こうが、まるで湖のように見える。建物があるあたりはどこも20〜50cmの浸水被害を受けた。

私の印刷する量なんて少量ですから、他のところに頼むことができたのですが、コロナに加えてこの水害では気の毒で、待ってでもお願いしたくて、1月18日までギリギリまでかかって刷りあげてもらいました。

箱は運搬中壊れないものがいい。パッケージング会社と10月の末からやりとりして、ピッタリとした円柱形で上下に緩衝材を入れて瓶を止める仕掛けをお願いし、見積もりをとり、12月の頭に紙の厚さや表面に貼る紙は、バルサミコ酢の樽を彷彿とさせるような木目調に、箔押しと細かいところまでデザインを決めました。クリスマスの箱の注文が捌け次第、すぐに作ります。少量だから数日見れば年明け工場の稼働次第、作りますからという担当者。こちらの納入期限1月の20日までに必ず納品をとお願いし、確認のメールも出し、年明けまた電話とメールを入れて念を押して、全てが順調に思えた1月15日金曜日、納品は来週頭かと待っていると、一通のメール。

商品の納品は3週間後になります。という最後の一文

はっ?一瞬頭が真っ白になりました。

後半はこちらからhttps://miamodena.it/2021/01/29/%e7%99%ba%e9%80%81%e4%bd%9c%e6%a5%ad%e3%81%ae%e8%a3%8f%e5%81%b4%e3%80%80%e5%be%8c%e5%8d%8a/