葡萄の収穫は、糖度が十分に上がってから。朝晩の気温の温度差が大きくなると、急にぐっと甘みが増してきます。

ちょっと油断していたら、1週間で一気に糖度が上がり、急いで15日の木曜に翌週月曜日19日から開始決定。

毎年のことながら何処も葡萄の収穫をしているこの時期、どこも人手不足で摘み手を集めるのが大変!方々に連絡をとり、やっと人数を揃えられたのが、日曜の午前中。毎回ハラハラするのです。
全ての機材を運び出しておく必要があり、風が止んだ土曜の午後に家族みんなで会場設営。

モストコット作りは屋外の直火だきと言うのが、昔からのやり方。ちょっとした雨なら防げるように、巨大タープを張り、

大釜、圧搾機、除梗機を出して、
延長コード、ガス管の配線やら、2時間ちょっとかけて準備。葡萄を入れるカゴも引っ張り出してきてきました。
2人の子供たちも、大戦力。3月下旬にギックリ腰になった私は、ここから1週間の作業行程に支障が出ると洒落にならないので、重いものは全て娘に頼み、9歳の息子にまで虚弱者扱い。ま、やってもらえることはお願いして、食事の作り置きにと台所へ。

が、あれ、台所の排水溝からゴボゴボと変な音が。2階で洗濯機中の排水(洗濯洗剤の匂いがしている)が、台所の排水から逆流!これは大変!ラバーカップ(いわゆるスッポン🪠)でスポンして、水がはけたあと、まずは重曹とクエン酸と熱湯でやってみましたが、全く改善せず。
微生物で分解する浄化槽なので、あまり使いたくないのですが、こうもどうしようもないと、配管詰まりを解消する強力洗浄液を投入。30分後に熱湯を注ぎ、これで完璧!
なはずだったのに8リッターくらい熱湯がどーっと流れたあと、じわじわ流れなくなってきてしまう。
2時間格闘して、ラバーカップやワイヤー式パイプクリーナー(ワイヤーの先端にらせん状のヘッドが付いている道具)色々試したけれど、どうやらパイプの詰まりではなく、浄化槽に問題がありそうだと言うことが結論。主人に聞けば、改築してから30年近く、浄化槽を汲み取ったことがないと。
我が家は田舎の一軒家。町の下水道などは繋がっているわけはなく、ビオ浄化システムを使っているのです。台所の排水は油分を取り除く層→固形分を取り除く層→水分はビオ浄化槽に流れ微生物に分解され庭に少しづつ吸収されていくシステム。

最終的に微生物は窒素、リン酸、カリウム、ケイソなどに分解してくれ、自然にかえる。この成分を好む植物を植える必要があると言うことで、最後の浄化槽のところには竹林があるのです。

今回おそらく固形分の沈殿する層がいっぱいになった感じ。
こういうことが起こるのは、たいてい業者の電話が繋がらない週末。しかも忙しい時に限って起こると言う法則が。。。観念してイベントや料理教室もできるカウンターキッチンに移動して数日過ごすことにしました。
結局、月曜に電話をして汲み取り業者が来てくれたのは火曜の午後。毎回初めての業者しかも緊急の場合、作業後、法外な料金を請求される、などなど恐ろしいことが起こることも想定して、ネットで大体の料金を確認。
私が作業着のまま出ていくと(なんたって葡萄作業中ですからほぼ一日中作業着着てます)、外国人女性にちょっと面食らった風の作業員のおじさんと、感じの良い若者の二人組。ざっと経緯を説明して、蓋を開けてみると、一つ目はトイレとお風呂の浄化槽。これも8割以上一杯だけれど、台所でないと言う。
外用の椅子やガーデンソファーなんかを息子と一緒に移動させ、やっと、排水がありそうな台所のシンク前あたりを砂利敷きのスペースを水に反応する(?)探知機で探し出して、掘り出して蓋を開けたら、もう溢れんばかりの浄化槽。もう2つともガッツリ吸い出してください。とお願いして、作業することものの15分。興味津々で浄化槽にハマりそうなくらい近寄る息子の熱い視線の中(私も覗き込んでましたが)、30年分の汚水、汚泥、得体の知れない塊はスッキリきれいに流れ、高圧洗浄機で洗浄。案外臭いは微生物のおかげかそんなにキツくなかったのは意外でした。
「奥さん台所水流してみてー」と言われ、シンクのタライの水を大量に流すと、これまで見たことがないくらい排水がスムーズ!それを見届けると、これまた手際よくパイプやらチューブやらを洗浄収納して終了。プロのこう言う仕事は見ていて楽しい。汲み取ったものどうするんですか。と聞くと高温焼却施設に持っていくのだそう。なるほど。巨大汲み取りトラックに積める汚水は7000L、洗浄水のタンクは4000Lなんて事を息子と一緒に質問大会。そんな親子に好感を持ってくれたのか、心配していた料金も2個分でちょっと値引きしてくれ、(ネットで見た平均1個分の金額だった!)
迅速な対応を心からありがとう!イタリアじゃ物凄く速い方です。
うちの子が大きくなった頃、またお願いしますー
しっかり分解してくれるように、浄化槽の微生物の菌活もしなければ。
菌マニアなのでやりますよ。
今回葡萄のトラブルはなかったけれど、他で躓くことが多々あり。
あ、葡萄の話にたどり着かない。
そんなわけでメインの葡萄の話は、また次回それでは!